大阪市は来年度、区役所の窓口業務にあたる職員を支援するため人工知能(AI)の試験的な導入を始める。過去の事例や複雑な法令を参照する必要がある場合、AIの力を借りて回答案を探し、市民からの申請などにかかる時間の短縮化を図る。AIを活用した業務支援は金融機関などで先行例があるが、自治体による導入は先駆的という。

 ◇「職員の知恵袋」

 市ICT戦略室によると、今秋には東淀川と浪速の2区役所で実証実験として開始。婚姻届や出生届、養子縁組などの戸籍業務が対象で、18年春に2区で本格導入、19年春には24区に広げる。「職員の知恵袋」と題した事業で、17年度当初予算案に4900万円を計上した。

 例えば、市民から養子縁組の申請があり、審査や判断をする際、職員が端末に知りたい回答案について質問を入力すると、AIが過去の事案などから回答案を導き出し、端末の画面に表示する。専門的な知識や経験に乏しい職員が短時間で申請や問い合わせに対応し、市民サービスの向上につながる期待がある。